【voicy/聴きながら学ぶ住みたい街の秘密】「木を使ってまちを作ろう」(1/2)


voicy「聴きながら学ぶ住みたい街の秘密」(都市計画家 / 山﨑満広)をご紹介させていただきます。

現在公開済みの音源は39放送、総再生回数は1.2万回を超えました。


その中で今回ご紹介させていただく放送は「木を使ってまちを作ろう」


放送の内容を抜粋して文字起こししたものを全2回でお届けさせていただきます。

今回は前編です。


音源内では山﨑のおすすめのお店のご紹介などもあります。

ぜひ、音源でもお聞きください。

▶︎「聴きながら学ぶ住みたい街の秘密」木を使ってまちを作ろう

 


木は長持ちする


「木を使ってまちを作ろう」ということで、過去三十数回ほどvoicyの収録をしている間に何回か木の話が出てきてると思うんですけど、もう1度あえて強くお伝えしたいと思います。


なぜかというとですね、木というのは長持ちなんですよね。

軽くて丈夫で鉄筋コンクリートより何倍も恩恵があるわけなんですが、それを昔の技術のままの木だと思っていると、鉄筋コンクリートの方が安全だし丈夫だしと思って、ついつい使ってしまってるんですね。


そういった建築基準法なんかも残ってたりするんですけど、だんだん変わってきているということで、皆さんにお伝えできたら、と思ったんですね。


【写真】ポートランドの中心地から車で10分のところにあるOne Northという開発。

手前の2棟は有機的な曲線の外壁に杉板をふんだんに施した象徴的なデザインに。

写真奥にあるグレーのオフィス棟はThe Radiator Buildingという

マス ティンバー(複数の木材を組み合わせて圧縮強度と張力強度を向上させた集成材)と

CLT (直交集成板)で建てられた木造建築。




日本には木が山ほどあり、輸入を無くせば環境にも優しい


おさらいですが、「なぜ木が大事か?」


まずですね、日本の国土は67%が森林なんです。日本地図で見ると、都市部・平野部は本当に少なくて、33%ぐらいですね。ということは、3分の2は緑なんですよ。もう本当に緑で、森林です。


日本は世界有数の森林国で、先進国のG7の中で唯一、国土の森林率が50%を超えているというね。世界一の森林大国でもあるんですね。


その割合的にはね、これがすごいんですけど、今、林業が盛んではなくなってしまっているということ。70年とか80年ぐらい前からずっと植え続けてる木がどんどん育ってて、実は年間、東京ドームにして約65杯分です。「東京ドームを埋め尽くす=一杯」×65ですね。


特に人工林、植林した木がどんどん増えていて。1年間で65杯分。何がおかしいってね、日本は海外からほぼ同じ量、東京ドーム65杯分を毎年輸入しています。と言うことは、海外から輸入しないで国産の木を使えば輸入する必要はない。輸入にかかるガソリンや船、時間など、実は無駄に払っているんだということがわかるんですね。


うまく間伐とかしないと木は育たないので、すごく暗い森になってしまう。細くてあんまり健康的じゃない使いづらい木がたくさんたくさん伸びちゃってるというのが現状です。


うまく山村や、森の活性化ですね。間伐材を有効利用したり、間伐をちゃんと継続的に行うことによって、元気で太くて強い木が生まれます。そういうことをやらなきゃいけないよ、という部分があります。


【写真】Carbon 12とその隣に建てられたThe Canyonsという高齢者向けアパート。

自然光をたくさん取り入れたCLT建築で温かみのある内装、

段差の無いユニバーサルデザインと救急隊員の常駐するナースステーションも設置してるのが特徴。




木には色んな用途がある、環境にも経済にも優しい


では、なぜ木が重要なのかというと、もう一つは建物に使ったり他の事にも色々使えるわけですよね。内装にも使えるし、木って軽いんですね。軽いから地震にも強い。なおかつ断熱効果があります。保湿もしてくれます。温もりも感じられます。


木の匂いってリフレッシュ効果があったり、鎮静効果、それから木に含まれる成分によって抗菌効果もあって、匂いも取ってくれる防臭効果もあります。プラス、木というのはもちろん葉っぱを通して光合成をして育つので、二酸化炭素を吸収してくれて、しかも二酸化炭素を吸ったまま木の中に閉じ込めてくれるわけですよね。なので、二酸化炭素の貯蔵庫にもなるから空気も綺麗になるわけです。


なおかつ、国産資源です。日本国内の木を使うことによって、日本でつくった資源の活用になるから、外にお金が逃げないということで、お財布にも優しい。経済にもいいですね。国の2/3が森ですから、それを手入れすることによって、国土の報酬、国土のメンテにもなるということで、本当にいいことがたくさんある。


しかも、持続可能な経済循環を埋める素材でもあるんですね。なのに、林業に携わる人が少ないことによって、あまりいいことが起きていないということが考えられます。


【写真】One Northの斜向いに2016年に建てられた、アメリカで一番高い(当時)高層木造建築の分譲マンションである

Carbon 12のインテリア。CLTの美しさと居心地の良さが感じられる空間を演出。



後編「【Voicy/聴きながら学ぶ住みたい街の秘密】「木を使ってまちを作ろう(2/2)」に続きます。

次回をお楽しみに。

 

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